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QR コードにはどれだけの情報が入る? - あの白黒の四角の仕組み
コンビニの支払い、電車の切符、友だちの LINE 追加。QR コードは毎日のように使いますが、あの白黒の四角にどれだけの情報が入っているか知っていますか? 最大で漢字約 1,800 文字。原稿用紙 4 枚半分の情報が、あの小さな正方形に詰まっています。
QR コードに入るデータ量
| データの種類 | 最大容量 | 身近な例え |
|---|---|---|
| 数字のみ | 7,089 桁 | 電話番号 約 640 件分 |
| 英数字 | 4,296 文字 | X (旧 Twitter) 約 30 投稿分 |
| バイナリ (8 ビット) | 2,953 バイト | 約 3 KB のデータ |
| 漢字 (Shift_JIS) | 1,817 文字 | 原稿用紙 約 4.5 枚分 |
数字だけなら 7,089 桁も入りますが、漢字になると 1,817 文字に減ります。文字数とバイト数の違いがここでも効いていて、漢字は 1 文字あたりのデータ量が大きいため、入る文字数が少なくなるのです。
QR コードのバージョンとサイズ
QR コードには「バージョン」があり、バージョンが上がるほど多くのデータを格納できます。
| バージョン | モジュール数 | 数字の最大容量 | よく使われる場面 |
|---|---|---|---|
| 1 (最小) | 21 x 21 | 41 桁 | 短い URL |
| 5 | 37 x 37 | 154 桁 | 一般的な URL |
| 10 | 57 x 57 | 652 桁 | 名刺の連絡先情報 |
| 20 | 97 x 97 | 2,061 桁 | 長いテキスト |
| 40 (最大) | 177 x 177 | 7,089 桁 | 大量データ (ほぼ使われない) |
バージョン 40 は 177 x 177 = 31,329 個の白黒モジュールで構成されます。しかし実際にバージョン 40 が使われることはほとんどありません。データが多いほど QR コードが大きく複雑になり、スマホのカメラで読み取りにくくなるためです。
身近な QR コードに入っている情報
| 用途 | 入っている情報 | データ量の目安 |
|---|---|---|
| LINE 友だち追加 | LINE の URL (約 40 文字) | 約 40 バイト |
| PayPay / QR 決済 | 決済用 URL + トークン | 約 100〜200 バイト |
| Web サイトの URL | URL 文字列 | 約 30〜100 バイト |
| Wi-Fi 接続情報 | SSID + パスワード + 暗号化方式 | 約 50〜150 バイト |
| 名刺 (vCard) | 名前、電話、メール、住所 | 約 200〜500 バイト |
| 航空券 (搭乗券) | 便名、座席、旅客情報 | 約 100〜300 バイト |
日常で使う QR コードのほとんどは、最大容量の 10% も使っていません。LINE の友だち追加は約 40 バイトで、最大容量 2,953 バイトの 1.4% です。
QR コードの誤り訂正
QR コードの面白い特徴は、一部が汚れたり隠れたりしても読み取れることです。
| 誤り訂正レベル | 復元可能な割合 | データ容量への影響 | 用途 |
|---|---|---|---|
| L (低) | 約 7% | 最大 | きれいな環境 (画面表示) |
| M (中) | 約 15% | やや減少 | 一般的な印刷物 |
| Q (やや高) | 約 25% | かなり減少 | 汚れやすい環境 |
| H (高) | 約 30% | 最小 | ロゴ入り QR コード |
誤り訂正レベル H なら、QR コードの 30% が隠れても読み取れます。企業のロゴを QR コードの中央に配置できるのは、この仕組みのおかげです。ただし、誤り訂正を強くするほどデータ容量は減ります。安全性とデータ量のトレードオフです。
QR コードとバーコードの比較
| 項目 | バーコード (1 次元) | QR コード (2 次元) |
|---|---|---|
| データ容量 | 最大約 20 桁 | 最大 7,089 桁 |
| データの方向 | 横方向のみ | 縦横両方向 |
| 読み取り角度 | 正面のみ | 360 度どの角度からでも |
| 誤り訂正 | なし | あり (最大 30%) |
| 日本語対応 | 不可 | 可能 |
バーコードは最大約 20 桁。商品の識別番号 (JAN コード 13 桁) を入れるのが精一杯です。QR コードはその 350 倍のデータを格納でき、しかも日本語も入れられます。QR コードが 1994 年にデンソーウェーブ (日本の会社) によって発明されたとき、漢字を扱えることが重要な設計要件でした。
QR コードのセキュリティ
| リスク | 手口 | 対策 |
|---|---|---|
| 偽の QR コード | 本物の上に偽物を貼り付ける | 不自然なシールに注意 |
| フィッシング | 偽サイトの URL を QR コードに | 読み取り後の URL を確認 |
| マルウェア | 悪意あるアプリのダウンロード URL | 知らない QR コードを安易に読まない |
QR コードは便利ですが、中身が見えないという弱点があります。URL が文字で書いてあれば怪しいサイトだと気づけますが、QR コードでは読み取るまで分かりません。パスワードの文字数とセキュリティと同じで、便利さとセキュリティのバランスを意識することが大切です。
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