漫画の吹き出しと文字 - 1 コマに何文字入れるべきか

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漫画の吹き出し 1 つに入る文字数は、プロの漫画家でも 20〜40 文字が目安。それ以上入れると読者は読み飛ばします。「ONE PIECE」も「鬼滅の刃」も、この「読める文字数」のルールに従って描かれています。

吹き出しの文字数の目安

吹き出しの種類推奨文字数用途
通常の会話15〜30 文字キャラクターのセリフ
叫び・感嘆1〜10 文字「うおおお!」「なに!?」
モノローグ (心の声)20〜50 文字キャラクターの内面描写
ナレーション30〜60 文字状況説明、時間経過
説明セリフ40〜80 文字設定や能力の解説

叫びは短く、説明は長く。これは漫画の基本ルールです。「うおおお!」に 50 文字の説明を付けたら、叫びの迫力が台無しになります。

人気漫画の 1 ページあたりの文字数

作品1 ページの平均文字数特徴
ONE PIECE約 150〜250 文字セリフが多め、情報量が多い
鬼滅の刃約 100〜200 文字バトルシーンは少なめ
ドラゴンボール約 50〜100 文字アクション重視、セリフ少なめ
DEATH NOTE約 200〜350 文字心理戦で文字が多い
よつばと!約 80〜150 文字日常系、テンポ重視

DEATH NOTE は 1 ページ 350 文字に達することもあります。心理戦の漫画は「考えていること」を文字で表現する必要があるため、文字数が多くなります。一方、ドラゴンボールのバトルシーンは絵で語るため、文字は最小限です。

縦書きと横書きの違い

項目日本の漫画 (縦書き)アメコミ (横書き)韓国ウェブトゥーン (横書き)
読む方向右から左左から右上から下 (スクロール)
吹き出しの形縦長の楕円横長の楕円横長 or 四角
1 吹き出しの文字数15〜40 文字20〜50 単語10〜30 文字
フォントゴシック体 + 明朝体大文字のみが多いゴシック体が主流

日本の漫画は縦書きなので、吹き出しは縦長になります。縦長の吹き出しは 1 行あたりの文字数が少なく (3〜5 文字)、行数で文字量を調整します。横書きのアメコミは 1 行が長いため、1 吹き出しに多くの単語を入れられます。

吹き出しのフォントサイズ

場面フォントサイズ効果
通常の会話標準普通のトーン
叫び大きい + 太字声の大きさを表現
ささやき小さい声の小ささを表現
重要なセリフ大きい読者の注意を引く
背景のモブとても小さい重要でないことを示す

フォントサイズが変わると、同じ吹き出しに入る文字数も変わります。叫びのセリフは大きな文字で書くため、吹き出しが同じサイズでも入る文字数は少なくなります。「文字の大きさ = 声の大きさ」という漫画独自の表現です。

漫画のセリフを書くコツ

ルール理由
1 吹き出し 1 メッセージ読者が一度に処理できる情報量に限界がある長いセリフは 2 つの吹き出しに分ける
説明セリフを減らす絵で伝えられることは絵で伝える「雨が降っている」→ 雨の絵を描く
キャラごとに口調を変える誰のセリフか一目で分かる「〜だぜ」「〜ですわ」「〜じゃ」
句読点を減らす漫画のセリフは句読点なしが主流「行くぞ」(「行くぞ。」ではない)

漫画のセリフに句読点が少ないのは、吹き出しの中で改行が句読点の役割を果たすためです。文字数を減らすテクニックの究極形が、漫画のセリフ術と言えるかもしれません。

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